ここ数年前からTwitterでレトロゲームショップの中古価格の高騰を見てぼったくりだ、とか買わせる気がないとか、そんなツィートをよく目にするけれど、じゃあ安くしたところでレトロゲームが手に入り安くなるか?と言われたら、よほど運の巡り合わせがない限りは「No」と答える。

これは10年近く前の話で今はどうか知らないけれど、秋葉原の某Tの店員さがボヤいていた事で印象に残ってるのが、店を開店すると同時にライバル店のスタッフが毎日買い来るという話。
この店員さんの言ってる事が事実かどうかはわからないけれど、価格を安くすると一般客が来店する前にライバル店のスタッフに買われるから、店側は安く売りたくても牽制の意味で値段を上げざるを得ない。何せ平日の朝イチから毎日ゲームショップに通える人間なんてまずいないだろうから、誰でも買える金額に設定したら今度は時間に余裕がある人には勝てない(つまり某Tの店員さんは平日でも毎日朝イチに来る客なんて珍しいからライバル店のスタッフと思ったのだろう)。

そしてこれはT店員さんの話のさらに昔の話になるのだけれど、北海道の有名ゲームショップ某83が当時公開していたブログにて、中古レトロゲームをプレミア価格で売らないことを信条にしていることが書かれていて、実際にセガサターンの『レイディアントシルバーガン』を定価以下で販売したら速攻で売れたと書かれてたのを思い出した。そんな信条を持つ店であっても今では普通にプレミア価格で販売しているのだから、プレミア化反対の気持ちは心の中にあっても、年々レトロゲームが減りつつある今、在庫を維持するにはプレミア化は仕方ない事なんだろう。

現在、SNSや動画サイトの発達によって情報をリアルタイムで得やすい時代だから、値段を相場より遥かに安く設定すると直ぐに買われてしまうし、買ったその場でヤフオクやメルカリ等に出品される例や実際に店頭でスマホを見ながら商品をチェックする客を見てしまうと、店側も対策としてヤフオクやメルカリ、そして検索サイトのトップに引っ掛かり易い駿河屋価格を参考するのも分かる気がするし、かと言ってそんな自分でも大して状態が良くない中古品であっても駿河屋相場だったらどうかと思ってしまうし、誰もが納得する相場なんてレトロゲーム界にはきっないんだろうね。
このゲームの中古価格は適正価格じゃない!と言われても、基本的に中古ソフトの価格なんてファミコン時代から需要と供給で相場が定められていたから、ゲームの面白さで適正かどうかを決めるのはそれこそ個人の主観でしかないし、むしろ相場に惑わされずに自分の直感で買うのが幸せかも知れないなあ。
中古相場なんて日々変わっていくものだから、ほんの少し前の相場でさえ有名YouTuberの影響で上がっていくなんて今は珍しくないからね。