PCエンジン記念すべく第一弾タイトルで、セガ(開発ウエストン)のアーケード作品『ワンダーボーイ モンスターランド』をベースに、ゲーム中のキャラを当時TVアニメも放映されていた『ビックリマン』に差し替えた内容です。ゲーム展開は変更されずにキャラクターをそのまま差し替えたので、ビックリマンの設定が実際のゲーム内容と噛み合わなくなっています。
 プレイヤーは「ヘッドロココ」に、ショップ内のキャラは天使キャラに、要所要所で登場するボスキャラは悪魔のヘッド(サタンマリア、ワンダーマリア、スーパーデビル、ノアフォーム、魔肖ネロ等)に差し替えられていますが、雑魚キャラはオリジナルのままとなっています。しかし、どちらもコミカルな世界観なので、並べてみてもさほど違和感がありません。なお、ビックリマンキャラは発売時期(1987年)の関係で第11弾のキャラクターまでしか登場しません。

 本作はRPGの要素を取り入れたステージクリア方式のサイドビュージャンプアクションゲームで、剣や魔法でモンスターを倒し、道中で手に入れたお金で装備を購入し、各ステージを攻略していきます。各ステージには制限時間が設けられ、お金は無限に稼ぐ事が出来なく、全ての装備を揃えることができません。攻略には無駄使いせず計画的に買い物をする必要があります。

 やや滑りやすい操作感で多少の慣れが必要ですが、シンプルな操作性で遊び易く、ゲームバランスは良好で、最終ダンジョンの無限ループトラップを除けば初心者でも取っ付きやすい作りと言えます。
 ただ、せっかくクリアーしてもエンディングが余りにも簡素すぎるのが残念なところ。同時期に発売されたゲームソフト(特にファミコンソフト)はエンディングが非常に簡素なゲームが多かったので仕方ない部分もありますが、アーケード版がしっかりしたエンディング(続編の伏線あり)だった事を考えると、なんとかして欲しかったところです。

 移植に際し、キャラクター差し替え以外でも異なる部分もありますが(アーケード版で有名なお金増殖技は削除、コンティニュー機能追加等)、当時のアーケード移植作品と比較すれば高水準の移植度と言えます。同時発色数の関係で後発のマスターシステム版(スーパーワンダーボーイ モンスターワールド)よりグラフィックが美しく、ボスキャラは大きめで、ライフやアイテム欄の表示配置もほぼ忠実で、PCエンジンローンチタイトルのキラーソフトに相応しい作りです。アーケード版のファンには「オリジナルキャラで出て欲しかった」という意見も当然あると思いますが、当時ビックリマン好きだった筆者にはむしろこっちが親しみがありました。まあスタート時のパンツ一丁姿のロココはあんまりですが…(笑)
なお、本作の直接続編として(但しビックリマンとは無関係)、『アドベンチャーアイランド』があります。

 余談ですが、パッケージイラストの中央に陣取っているヤマト王子(TVアニメでは主役級扱い)や他の7神帝はゲーム本編では一切登場しません。しかも肝心のゲーム本編の主人公であるヘッドロココは描かれていなく、パワーアップ前の聖フェニックスの姿のままです…ここら辺の突っ込みはビックリマンファンぐらいなもので、キャラゲーとしてではなく、純粋にアクションゲームとして遊ぶ分には全く問題ありません。元のゲームは今でも名作として語り継がれている訳ですし。

当時のセガファンには本作の事を『ソックリマンワールド』と批判されたようですが、同じく『モンスターワールド』のキャラクター差し替え作品であるファミコンソフト『西遊記ワールド』(販売ジャレコ/開発NMK)は全く相手にされませんでした。権利関係も気になるところです。

おまけ:11弾までのヘッド
第1弾:スーパーゼウス
第2弾:シャーマンカーン
第3弾:スーパーデビル(2種)
第4弾:聖フェニックス(2種)
第5弾:サタンマリア(3種)
第6弾:始祖ジュラ
第6弾:ブラックゼウス
第7弾:ヘラクライスト(3種)
第8弾:魔肖ネロ
第8弾:ネロ魔身(2種)
第9弾:ヘッドロココ(2種)
第10弾:魔胎伝ノア
第10弾:ノアフォーム
第11弾:ワンダーマリア
第11弾:ゴーストアリババ