カテゴリ: スーファミレビュー

スーパーファミコンオリジナルの縦スクロールシューティングで、ビック東海より1992年に発売されました。任意で切り替え可能な4種類のショットと、画面の敵を一掃するボンバーを搭載したロボット兵器を操り、全6ステージを攻略していきます。それぞれのショットは敵を倒してレベルアップしていく経験値制を採用し、スピード調整は任意で可能で、自機はライフ制を採用し5回までのダメージを耐えられます。

自機がロボット兵器、ショットの種類(特にレーザーの表現)、高速スクロール、背景グラフィック、ステージ構成、和風デザインのキャラクター等、メガドライバーが一目見れば間違いなく『武者アレスタ』(東亜プラン/コンパイル)を彷彿させるほど、何から何まで類似点が多いです。プレイ感覚的にもコンパイルシューティング風味で、避けよりも撃ちまくり重視の内容という事もあり、ある程度シューティングに慣れている人ならば取っ付き易い作りとなっています。また、『武者アレスタ』よりも自機が気持ち的に小さく、また本作ではボンバーも使えるので、遊び易い方向にアレンジされているのが好感持てます。

しかし、ところどころで荒削りな部分があり、もう少し調整が上手く出来ていたら世間的な評価が変わっていたと思います。
まず最初に気になったのが画面の狭さ。横画面の縦スクロールシューティングなのに画面上部がマスクされているので(画面の上部に経験値やライフ等の情報がまとめられている)、当然ながら縦幅が狭く、ある程度敵の出現パターンを覚えていないと、至近距離で出現する敵の対処が非常に困難です。ただ、本作はライフ制なので、パターンを知らなくてもある程度ゴリ押しで進められるのは良心的といえば良心的です。
また、これは今だからこそ気になる部分かもしれませんが、各ステージがひたすら長いのもマイナスポイントです。これは当時の家庭用シューティング、特にコンパイルシューティングはステージが長く設定されているので(1ステージ平均5分前後)仕方ない部分もありますが、改めてプレイすると冗長に感じます。恐らくステージ数の少なさを道中の長さでカバーしているつもりかも知れませんが、筆者の場合、コンパクトなボリュームでまとめられた現在のアーケードシューティングに慣れているせいか、緊張感のない展開が続く序盤があまりにも退屈過ぎて、途中で投げ出したくなりました。

欠点こそあるものの、元となった(?)『武者アレスタ』が名作だけに、普通に遊べます。操作性は良好で、スーパーファミコンシューティングに付き物の処理落ちはプレイに支障がない程度で、数少ないビック東海製の縦シューとしては及第点の出来だと思います。
くどいようですが、ステージがもう少し短ければ印象が変わっていたので、これだけは本当に惜しく感じます。しかし、逆に言えば当時のシューティングはステージが長い作品ばかりだったので、リアルタイムでプレイしていたら評価は大分違ってたでしょう。プレイする時期がもう少し早ければ純粋に楽しめたと思います。見所がある作品だけに、これに続く作品がビック東海から発売されなかったのは非常に残念です。

実は筆者がこのゲームを初めて知ったのは高校2年生の学園祭(1994年秋)で、後輩が部室にソフトを持ち込んだのが初プレイのきっかけでした。当時はスーパーファミコンに詳しくなく、本作を初めて見た印象が「武者アレスタのパクリゲー」だったので、パッケージやタイトル画面にコンパイルの表記がないか確認しました(笑)。そこで初めてビック東海のソフトだと知るのですが、当時の筆者は「ビック東海=B級ゲームで有名」という認識が強かったので、本作のシリアスな雰囲気に激しく違和感がありました。
やはり、本作の前に発売された同社の『電撃ビッグバン!』や『突然マッチョマン』(ファミコン)、『バトルマニア』(メガドライブ)のインパクトが強過ぎて、社名に釣られて購入した人には別の意味で期待外れだったはずです(笑)。当時はシューティング自体が下火だった事情もありますが、ビック東海のブランドイメージのせいで、例え本作が名作と呼べるほどの完成度でも注目されなかったと思います。

本作は日本ファルコムの同名サイドビューアクションRPGの移植で、数あるPC版でもX68000版をベースにして作られています。スーパーファミコン用ソフトとしては比較的初期の1991年に発売されました。
販売元は同じファルコム作品である『太陽の神殿』『ロマンシア』のファミコン版の販売をしたトンキンハウス(東京書籍)で、同社が以前手掛けたファルコムの移植タイトルは移植に際してシナリオやそれに伴う謎解き部分にアレンジがありましたが、本作はシステム面やシナリオ面に変更が一切ありません。その代わり、グラフィックや音楽はハードの性能に合わせてアレンジされています(余談ですが、ファミコン版『太陽の神殿』『ロマンシア』の実開発したのはコンパイル)

グラフィックは中間色を多様していて全体的に淡い感じで好みが分かれるでしょうが、個人的には綺麗だと思います。オリジナル版の売りでもある背景の多重スクロールも健在で動きも滑らかです。
音楽はオリジナルのFM音源からPCM音源に変わったこともあり、全曲がアレンジされ、オリジナルよりも全体的にソフトになった感じです。最初聴いた時にはアクションゲームには不向きのように感じられましたが、アレンジを行うとどんな出来でも賛否が分かれるもので、これは好みの問題かも知れません。他機種版が出揃った今となっては、それぞれ聴き比べてみるのも面白いでしょう。ファルコム作品らしからぬ雰囲気はこれはこれで新鮮です。
エンディングの曲はスーパーファミコン版オリジナルですが、名曲をわざわざ変更する必要があったのかと、少し疑問に残ります。機種ごとにエンディング内容が異なる為、スーパーファミコン版は他機種版以上に違った印象があります。

オープニングデモにはちょっとしたアニメーションがあり、スーパーファミコンの機能の一つである拡大縮小を取り入れた演出はインパクトがあります。しかし、キャラクターには目のクマが目立つせいか少々不気味で、キャラクターデザインの下手さも合わせて、イマイチな出来です。他機種版と比較するとかなり厳しいクオリティですが、今となってはネタとして観るといいかも知れません。

残念だと思うのが、他機種版と比較するとプログラム的な不備が目立つところ。特に気になったのが、一部の敵が障害物を無視して通り抜けたり、下突きの操作が改悪された部分です。もっとも本作では下突きがかなり弱体化したので、使う局面は皆無に近いです。一応フォローすると、処理落ちはなく、操作感はスピーディなので、本作がシリーズ初体験ならさほど気にならないかと思います。事実、このスーパーファミコン版が初体験だった筆者の友人は、操作面に関しては特に不満がなかったようです。
これはオリジナル版からしてそうだったので仕方ないのですが、プレイ時間の半分は経験値稼ぎに取られてしまうので、アクションゲームとして捉われるとテンポが悪いのは難点です。

ゲーム内容とは直接関係ありませんが、オフィシャルでは美青年として描かれた主人公のイラストが、パッケージイラストでは地味な青年のデザインとして描かれているので、シリーズファンには違和感あると思います。パッケージは商品の顔だけに、これはマイナス効果です。

個人的に本作の目玉は、最後のガルバラン戦。他機種版では使い勝手のよかったプロテクトリング(無敵効果のある指輪)の効果が弱体化し、力押しによる攻略が出来なくなりました。倒すには適確な操作が必要で、筆者はガルバラン撃破するのに総プレイ時間の半分近くを要しました。ちなみに攻略法として、弱点が開いた時にパワーリングを装着するのが効率がいいようです。

当時のゲームとして移植度を見ればそれなりのレベルですが、他機種版と比較すると、アニメーションデモは先行して発売されたPCエンジン版に見劣りし、作りの丁寧さは後発のメガドライブ版に見劣りします。
しかし、スーパーファミコン初期タイトルだけに流通量が多く、中古市場ではかなり安価のはずです。未プレイのシリーズファンには是非ガルバランに挑戦して欲しいところです(問題はバッテリーバックアップの寿命ですが)

気付く人は少ないと思いますが、当時のスーパーファミコンソフトは本作のように漢字混ざりの大きい文字フォントのゲームは珍しかったです。数カ月後に発売された『ファイナルファンタジーIV』ですらファミコンソフトのような平仮名カタカナのみの小さな文字フォントでしたので、そこだけは評価すべき点かも知れません(笑)

現在における対戦格闘ゲームのフォーマットを築き上げ、90年代初頭より一大ブームを巻き起こした、ご存知カプコンを代表する対戦格闘の移植版です。通称『ストII』で、アーケード版は1991年に、スーパーファミコン(以下SFC)版はその一年後の1992年に発売されました。
国籍や格闘スタイルが異なる8人の格闘家からプレイヤーキャラを選び、プレイヤーキャラを除く全11人の格闘家を1対1の3本勝負で勝ち抜いき、最終ボス「ベガ」を倒すのが目的です。

このゲームの魅力の1つと言えば、やはり個性的な8人の格闘家達(四天王を合わせると全12人)で、各自の持つ技の特性により、選んだ格闘家によって大きくプレイスタイルが異なります。グラフィック面でも、各キャラは(当時としては)大きく描かれ、固有技やアニメパターンも豊富で、格闘家の魅力を最大限に引き出しています。
忘れてはならないもう1つの魅力は、当然の事ながらプレイヤー同士の対戦で、CPU戦では味わえない読み合いの熱さは勿論、選んだ格闘家によっては戦術も異なるので、パターンのない対戦が楽しめます。
振り返ってみると、従来のアーケード作品では見られなかった身内以外による対人戦が盛んに行われたのは国内では恐らくこれが初で、ゲームの歴史を語る上でも忘れてはならない作品だと思います。

前振りが長くなってしまいましたが、これよりSFC版の話を。
アーケードでは既に同キャラ対戦が出来たり、四天王が使えたり、バランス調整された『ストII'』が稼働されましたが、それでもSFC版は旬と言える時期に発売されました。内容的には(裏技で同キャラ対戦が出来る以外は)あくまで『II』の移植ですが、SFC初の大容量16Mbitを採用した事によって、当時のアーケード移植作品としては水準を遥かに超える移植度で話題になりました。SFC版の発売が発表された時は、カプコンがSFC初期に発売された『ファイナルファイト』を振り返ってみて、「対戦モードが削除されるのでは?」「キャラが削減されるのでは?」と心配してましたが、その心配を余裕で吹き飛ばすほどのクオリティでした。確かに容量の関係でOPデモやピンチ時のBGMや一部の技が削除され、一部のボーナスステージが変更されましたが、アニメパターンが若干省略されながらも動きは滑らか、操作性も抜群で、プレイ感覚はアーケード版そのものです。定価9800円と高額でしたが、元のアーケード基板は20万以上もしたので、当時の感想としては「よくこれだけの内容を9800円のパッケージソフトとして発売できたなあ」という印象で、その定価が割安に見える程飛び抜けた完成度だったと記憶しています。今でもSFC名移植の1つだと思います。

当時の筆者(中学3年生)は、SFCを持っていないメガドライブユーザーでして、どれだけSFCユーザーが羨ましかった事か、本当に悔しくて悔しくてたまりませんでした(笑)。本作の発売数ヶ月後に、当時のクラスメイトである"チンタオ君(仮名)"に本体ごと借り、無我夢中でプレイしました。一般的にも、当時はまだコマンド必殺技を出すだけでも苦労していた時代でしたので、コツを掴むまでに何時間もプレイしていました。今なら笑い話ですが、当時は必殺技を出せただけでも嬉しかったです。最初は全然出せなかったので、慣れるまではコマンド入力いらずの「ガイル」「春麗」を使っていましたが…。
くどいようですが、SFCを持っていなかった事を最も悔んだソフトです。後にメガドライブにも『ストII'PLUS』としてリリースされましたが、「旬」という点ではこちらが遥かに上でしたから…

近年の10、20コンボ当たり前のハイスピード対戦格闘に比べると動きが重く感じますが、動きが遅い分、一つ一つの打撃に重みを感じられ、1度のダメージ量の大きさも含め、大味ながらの爽快感があります。今でも、アーケード版より抑え目の難易度も含め、その手軽さから、より移植度の高い家庭用版よりもこちらでプレイしています。コントローラで遊べる手頃さも魅力ですしね(Lボタン操作が厳しいけど)。

本作はスーパーファミコン(以下SFC)初期の作品で、エニックス(現:スクウェア・エニックス)初の用タイトルとして発売されました。開発はクインテットによるもので、同社初のタイトルでもあります。
プレイヤーは神の視点となって進めていき、人口を増やしていく「クリエイションモード」と、魔物を倒していく「アクションモード」の2つのモードで構成されています。

クリエイションモードでは、プレイヤーは荒れた地に「奇跡」(気象操作)を起こして街を開発し、人口を増やしたり、魔物の巣を封印していきます。要は『ポピュラス』の簡易版ですが、このクリエイションモードで増やした総人口によってアクションモードでのプレイヤーの最大ライフ値がアップしたり、イベントで入手した魔法を使う事が出来ます。リアルタイムでプレイヤーを襲ってくる悪魔を撃ち落とす、簡単なシューティング要素があります。

アクションモードは、特殊アクションである魔法が使える以外は、剣とジャンプを駆使して進んでいく、ごくオーソドックスなアクションゲームとなっています。クリエイションモードでレベルアップした事を実感してもらう為か、全体的に難易度が高めで、1発死トラップが配置されている等、基本的に死にながら覚えて進んでいくタイプです。なお、一度ラストまでクリアし、タイトル画面で特殊コマンドを入力するとアクションモードを連続してプレイできる"スペシャルモード"が楽しめます。

アクションモードは本当に普通のアクションゲームなのですが、クリエイションモードで街が発展していくのは見た目にも楽しく、些細なイベントの数々も、街が発展している事を実感させてくれます。アクションモードのみのゲームならばそれほど評価しないのですが、クリエイションモードのおかげでいいアクセントになっていると思います。
ただ残念なのが、ソフトの製造コストを抑える為か、セーブが一箇所しか出来ない事でしょう。せっかく遊びこんだセーブデータを消すのは心苦しいものですし…。
また、難易度の設定変更が出来ないので、クリエイションモードが好きでも、アクションモードが難しいという理由で投げ出してしまったプレイヤーも多かったと思います。

忘れてはならない重要事項が、ゲームを彩るBGMの数々。作曲は、当時日本ファルコム作品(イース、ソーサリアン等)で名を馳せた、ご存知"古代祐三"氏です。古代氏初のオーケストラサウンドですが、とても初めてとは思えないクオリティの高さで、初めて聴いた時はかなりの衝撃を受けました。確かにローンチタイトルの『スーパーマリオワールド』『F-ZERO』も音源を活かした素晴らしい曲でしたが、それでも筆者はファミコンサウンドの正統進化以上の印象を持てませんでした。しかし、本作は今までのゲームソフトにない本格的な生音に近い音を鳴らしていたので、これは大げさでなく「もしかしてSFCはCD並みの音を出せるのでは?」と思ったほどです。このクオリティの曲が、SFC初期作品という事実に驚異を感じてしまいます。

ここから先は筆者の記憶で語りますが、当時のエニックスは当然の事ながら『ドラゴンクエストシリーズ』で有名で(なお、本作が発売された同年には『ドラゴンクエストIV』が発売された)、本作発表時のゲーム雑誌の多くが「あのドラクエのエニックスからSFCソフトが発売」と紹介されていました。その中で唯一『ファミコン必勝本』(宝島社刊)だけは、「プログラムに宮崎友好氏、シナリオは橋本昌哉氏、作曲は古代祐三氏」と、スタッブで紹介してました。彼らはかつて日本ファルコムに在籍していた『イース』の開発スタッフで(実はこの時初めてクインテットの存在を知った)、その頃『イース』ファンだった筆者は発売前からチェックしてました。しかし、当時はまだお金のない中学1年生で、一応リアルタイムではプレイしていたものの、実際にきちんと最後までプレイしたのはその2年後、丁度その頃は『ストII』ブーム真っ只中でした。しかも、当時のクラスメイトであったチンタオ君(仮名)から本体ごと借りた訳ですが、SFC自体が物珍しかったせいか、周囲の低めの評価(エニックスはドラクエじゃないと駄目だ云々)の割にはかなり遊びこんだ記憶があります。ただ、当時としても「BGMを聴くために…」という理由で遊んでた印象もありますが…
 
本作の3年後に続編『アクトレイザー2 沈黙への聖戦』が発売されましたが、アクションパターンが増えたものの、クリエーションモードがなく、純粋なアクションゲームとなったのが個人的に残念でした。相変わらず難しいですしね(笑)

タイトーの横スクロールシューティング『ダライアスII』をベースとしたオリジナル作品で、同社初のSFCソフトとして、SFC本体の発売から約4ヶ月後の1991年3月に発売されました。その頃は既にPCエンジンCDロムロムで『スーパーダライアス』が、メガドライブでは『ダライアスII』が発売され、アーケードファンのみならず、アーケード版を知らないコンシューマーファンにも『ダライアス』の知名度が上がり、その中での発売となりました。

元々ダライアスシリーズは2(or3)画面モニターというインパクトのある筐体ながらも横スクロールシューティングとしては非常にオーソドックスなゲームで、本作も家庭用だけに1画面ですが、それ以外は『ダライアスII』のシステムを踏襲していてます。パワーアップは、ショットやボムがそれぞれ強化していくオーソドックスなものですが、今までのシリーズとは違い、ミス後でもパワーダウンしないので、1度でもミスすると復帰が困難だった従来作と比較して復活は容易です。
全7ラウンド構成で、シリーズ恒例のラウンド分岐は健在ですが、ラウンド総数は少なく、2・4・5・6ラウンドのみ2つに分岐し、1・3ラウンドは1種類しかラウンドが存在しません。当然の事ながら、最終的にクリアしたラウンドによってエンディングが異なります。

個人的にはやはり、本作より4ヵ月前に先行して発売されたメガドライブ版『ダライアスII』(以下MD版)と比較してしまうのですが、あれと比べてしまうとパワー不足というのが正直なところです。
MD版は、当時の大容量である8Mbitカートリッジを採用した事で話題となりましたが、こちらはその半分の4Mbitなので、ラウンド的なボリュームは少なめです。ただでさえラウンド数が少ないのに、一部のラウンドは背景が同一で、敵配置が異なるという作りなので、実感的なボリューム感はメガドライブ版の半分程度です。
しかし、流石ニューハードだけあって、MD版では実現できなかった2人同時プレイが可能だったり、全体的にキャラクターサイズが大きかったりする等、見た目の派手さはこちらが上です。特に2人同時プレイはシューティングゲームとしては珍しいだけでなく、同時期のSFCソフト『ファイナルファイト』でも削除された要素なので、何気に初期作品ながらも技術面はそれなりにあると言えます。

ダライアスといえばBGMの素晴らしさに尽きるのですが、本作も聴き応えがあり、従来作の様な幻想的なイメージは薄く、その代わり爽快な曲となっています。基本はオリジナル曲なのですが、とあるボス戦では初代ダライアスの人気曲『Boss7』が流れる等、ファンにとっては嬉しいところでしょう。サウンドテスト搭載なので、じっくり曲を聴けるのもポイントです。世間的な評価高いものの、長らくサントラ化はされませんでしたが、2009年に発売された『ダライアズバースト』(PSP版)のDXパックでは付属品ながらもサントラ化を果たし、本作の曲の人気の高さを伺わせます。

しかし、開発を急ぎ過ぎたのか、調整面で雑な部分が目立ち、自機の位置を無視したような敵のストレートな動き、単調過ぎる展開、そして自機の大きめな当たり判定が気になります。難易度調整も大味で、ショットパワーが弱い序盤こそ多少の手応えがありますが、それを越えればミスしてもパワーダウンしない分最終面までは難易度が低く、最終面となると中ボスが次々と複数同時に出現するので、難易度は急激的に上昇します。それでいてコンティニューは存在しないので、クリアは困難を極めます。この部分が評価を落とす大部分で、筆者に至っては裏技の残機50機モードを駆使しても最終面だけで数十機失いました。

当時は多く作り過ぎたせいか、またはSFCユーザーのニーズに一致しなかったせいか、発売して間もなくワゴンとなりました。その頃はソフトの発売総本数が少なく、安いという理由だけで購入した方も多かったと思います。今とは違い、シューティングファン以外にもシューティングゲームのニーズがあった時代でしたので、バランス調整さえできていれば評価されただけに残念な出来です。

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