永井豪原作の同名コミックを題材にし、新機軸のシステムを取り入れたPCエンジンHuカード用RPGとして、ハドソンより1989年に発売されました。後にPCエンジン界を支えることになる岩崎啓眞氏(代表作『イースI・II』『天外魔境II』『エメラルドドラゴン』)のゲームデザイナーとしてのデビュー作でもあります。
通常画面は見た目こそはオーソドックスな見下ろし視点ですが、戦闘の発生はランダムエンカウントではなく、地上フィールドで表示された敵シンボルに接触する事によって戦闘が開始されます(ダンジョンではその場で発生)。
戦闘は最大3人パーティで行われるシミュレーション風タクティカルバトルで、攻撃範囲を考えながらキャラを移動し、武器や超能力を駆使して敵を倒します。超能力を題材にした原作だけに余裕持って超能力が使えるのが爽快ですが、一人でも倒されるとパーティが全滅してしまうので注意が必要です。こうやって説明すると戦略性が高いように思えますが、実際は敵が弱く、プレイヤーのレベルに見合った強さの敵しか出現しないので、RPGに慣れている人なら苦戦する局面は少なめでしょう。
経験値はイベントをクリアするだけでも手に入り、またエリアごとにレベルの上限も決められているので、経験値稼ぎの無駄な戦闘をする必要はありません(特に本作はタクティカルバトルの為、一回の戦闘時間が長め)。その為、テンポよくゲームが進められるので快適です。シナリオ展開に自由度がありませんが、ストーリーを楽しむRPGとしてプレイすれば十分楽しめます。イベントにはHuカード作品ながらもビジュアルシーンが各所に用意され、ストーリーを盛り上げるのに一役買っています。
作曲はシンセサイザーの第一人者と言われる阿部隆人氏。いわゆる電子音の世界では業界歴が長いだけあって、内臓音源の特色を理解した作りです。特に不安感漂う街の曲とボス戦の曲がお気に入りです。
コンティニューは「パスワード」か「メモリーバックアップ」のいづれかでセーブできます。パスワードの入力の際には「EXP(経験値)」「GOLD」「食料」「手投弾」の所持数も入力する必要があるので、PCエンジンDUOシリーズ以外のユーザーは『天の声2』を用意するといいでしょう。パスワード自体は短めなのが救いですが。
筆者がこのゲームを知ったのは、当時放映されたTVCMを観てでした。生徒と教師が身体を張ったコント(?)をするイロモノ的な内容で、このCMを観ただけではどんなゲームか理解できなく、しかも当時は原作も知らなかったので(永井豪作品自体その時は読んでなかった)、面白いのかどうか分からず興味すら持ちませんでした。
後年、筆者が中2の頃(1991年)、友人からPCエンジンコアグラフィックを5000円で買い取ったのですが、その時点で予算がなくなり中古200円で売られていた本作をたまたま見つけ、「安いから」という理由だけで購入しました。
地味なパッケージイラスト、イロモノCM、捨て値価格からプレイ前は期待してなかったのですが、実際プレイしてみて斬新なシステムに最初は戸惑いましたが、慣れていくうちに値段に釣り合わない程ハマってしまいました。もっとも、当時はファミコンで主流だったオーソドックスなRPGが流行っていた事もあり( 前年は『ドラゴンクエストIII(FC)』が発売)、この斬新な作りは受け入れられなかったのか売り上げは散々だったようです。
一応原作付きのゲームですが、筆者のように原作を知らなくても楽しめ、原作では未完だった物語もPCエンジン版ではすっきり完結します。戦闘バランスは若干甘めで原作のエログロさは控え目ですが、新しい物を作ろうとした意気込みは十分に伝わります。勿論、ゲーム全体の作りも完成度が高く、ライター稼業で数多くのゲームを批評してきた岩崎氏が手掛けただけの事はあります。(同じライター陣が手掛けた作品でも、ゲーメスト関連の作品はイマイチですが。NMKのマクロス2とか)
CDロムロムから入ったPCエンジンユーザーには知名度は低い作品かも知れませんが、そのスムーズな展開や絶妙なゲームバランスは他の岩崎作品と引けを取らない作品だと思います。
個人的にですが、『キャノンボール』(カプコンの『スーパーパン』の原型)がおまけで遊べるのが嬉しかったです。シンプルながら楽しめます。
通常画面は見た目こそはオーソドックスな見下ろし視点ですが、戦闘の発生はランダムエンカウントではなく、地上フィールドで表示された敵シンボルに接触する事によって戦闘が開始されます(ダンジョンではその場で発生)。
戦闘は最大3人パーティで行われるシミュレーション風タクティカルバトルで、攻撃範囲を考えながらキャラを移動し、武器や超能力を駆使して敵を倒します。超能力を題材にした原作だけに余裕持って超能力が使えるのが爽快ですが、一人でも倒されるとパーティが全滅してしまうので注意が必要です。こうやって説明すると戦略性が高いように思えますが、実際は敵が弱く、プレイヤーのレベルに見合った強さの敵しか出現しないので、RPGに慣れている人なら苦戦する局面は少なめでしょう。
経験値はイベントをクリアするだけでも手に入り、またエリアごとにレベルの上限も決められているので、経験値稼ぎの無駄な戦闘をする必要はありません(特に本作はタクティカルバトルの為、一回の戦闘時間が長め)。その為、テンポよくゲームが進められるので快適です。シナリオ展開に自由度がありませんが、ストーリーを楽しむRPGとしてプレイすれば十分楽しめます。イベントにはHuカード作品ながらもビジュアルシーンが各所に用意され、ストーリーを盛り上げるのに一役買っています。
作曲はシンセサイザーの第一人者と言われる阿部隆人氏。いわゆる電子音の世界では業界歴が長いだけあって、内臓音源の特色を理解した作りです。特に不安感漂う街の曲とボス戦の曲がお気に入りです。
コンティニューは「パスワード」か「メモリーバックアップ」のいづれかでセーブできます。パスワードの入力の際には「EXP(経験値)」「GOLD」「食料」「手投弾」の所持数も入力する必要があるので、PCエンジンDUOシリーズ以外のユーザーは『天の声2』を用意するといいでしょう。パスワード自体は短めなのが救いですが。
筆者がこのゲームを知ったのは、当時放映されたTVCMを観てでした。生徒と教師が身体を張ったコント(?)をするイロモノ的な内容で、このCMを観ただけではどんなゲームか理解できなく、しかも当時は原作も知らなかったので(永井豪作品自体その時は読んでなかった)、面白いのかどうか分からず興味すら持ちませんでした。
後年、筆者が中2の頃(1991年)、友人からPCエンジンコアグラフィックを5000円で買い取ったのですが、その時点で予算がなくなり中古200円で売られていた本作をたまたま見つけ、「安いから」という理由だけで購入しました。
地味なパッケージイラスト、イロモノCM、捨て値価格からプレイ前は期待してなかったのですが、実際プレイしてみて斬新なシステムに最初は戸惑いましたが、慣れていくうちに値段に釣り合わない程ハマってしまいました。もっとも、当時はファミコンで主流だったオーソドックスなRPGが流行っていた事もあり( 前年は『ドラゴンクエストIII(FC)』が発売)、この斬新な作りは受け入れられなかったのか売り上げは散々だったようです。
一応原作付きのゲームですが、筆者のように原作を知らなくても楽しめ、原作では未完だった物語もPCエンジン版ではすっきり完結します。戦闘バランスは若干甘めで原作のエログロさは控え目ですが、新しい物を作ろうとした意気込みは十分に伝わります。勿論、ゲーム全体の作りも完成度が高く、ライター稼業で数多くのゲームを批評してきた岩崎氏が手掛けただけの事はあります。(同じライター陣が手掛けた作品でも、ゲーメスト関連の作品はイマイチですが。NMKのマクロス2とか)
CDロムロムから入ったPCエンジンユーザーには知名度は低い作品かも知れませんが、そのスムーズな展開や絶妙なゲームバランスは他の岩崎作品と引けを取らない作品だと思います。
個人的にですが、『キャノンボール』(カプコンの『スーパーパン』の原型)がおまけで遊べるのが嬉しかったです。シンプルながら楽しめます。