本作は、今は亡きUPLを代表するアーケード作品『忍者くん 魔城の冒険』の続編タイトルをファミコンに移植したもので、UPL唯一のファミコンソフトとしてアーケード版稼働の翌年である1988年に発売されました(なお、初代忍者くんのファミコン版はジャレコが販売)。
ジャンルは前作と同じくジャンプアクションゲームですが、プレイヤーが行えるアクションは前作よりも多彩になったのが特徴で、基本操作であるジャンプの他に、三角跳び、壁のよじ登り、泳ぎなどが追加され、それらアクションをたった2ボタン+方向レバーで行えるシンプルな操作が魅力です。
それだけでなく、ボーナスステージをクリアすると手裏剣以外にも新たな武器が手に入り、ゲーム中にそれら武器を切り替えることができます。
ステージは岩山や海や洞窟と多彩で、前作と同様「敵を全滅させるのが目的」のステージだけでなく、ひたすらゴールに向かっているステージや、水中ステージ、そして前作にはなかった巨大ボス戦もあり、『スーパーマリオブラザーズ』(任天堂)以降のジャンプアクションゲームだけにそのバリエーションは豊富です。
前述のボーナスステージは、通常ステージ同様に敵にやられるとミス扱いになりますが、ボーナスステージそのものをパスすることも可能です(勿論、その代わりに武器は手に入らない)。
それだけでなく、ボーナスステージをクリアすると手裏剣以外にも新たな武器が手に入り、ゲーム中にそれら武器を切り替えることができます。
ステージは岩山や海や洞窟と多彩で、前作と同様「敵を全滅させるのが目的」のステージだけでなく、ひたすらゴールに向かっているステージや、水中ステージ、そして前作にはなかった巨大ボス戦もあり、『スーパーマリオブラザーズ』(任天堂)以降のジャンプアクションゲームだけにそのバリエーションは豊富です。
前述のボーナスステージは、通常ステージ同様に敵にやられるとミス扱いになりますが、ボーナスステージそのものをパスすることも可能です(勿論、その代わりに武器は手に入らない)。
気になる移植具合ですが、ファミコン版『エグゼドエグゼス』『ソンソン』『1942』などを手掛けたマイクロニクス社が移植担当しているだけあって、同社ならではの
「フレームレートを30fps程度に落とす代わりにアーケード版の要素を出来る限り再現する」
という方向性の移植ですが、無理矢理感があった同社の移植作の中ではかなりの良移植といえます。
例えば、
>長丁場といえる全32ステージは、ステージ開始デモも含め、ほぼ完全に収録(ただし容量の関係で一部の背景はオミットされている)
>BGMの再現性も、流石に音源によるスペック差はあるものの、音の貧弱さはさほど感じさせず、あの哀愁漂うメインBGMも上手くファミコン音源で再現
>アーケード版よりもフレームレートを落としながらも操作性抜群で、特殊な操作である三角跳びもフレーム落ちの影響なく問題なく出せる。
>プレイヤーの動きを読んでいるように見える賢い敵のアルゴリズムの再現性。
>目立たないところでは、パレットパターンの切り替えを利用した、水中を潜るごとに水面の色がどんどん濃くなっていく演出など
気になる部分といえば、キャラクターがチラつくのはハードの仕様上仕方ないとしても地形までチラつくのは気になりましたが(バンク切り替えが要因?)、ファミコンのスペックを考慮すれば概ね満足できる内容でしょう。
ただ、これはアーケード版がそうであったように、全32ステージはあまりにも長丁場過ぎるのと、4面が「初心者殺し」というほどの序盤の壁と言えるほど難しいのが難点です。特に4面は、一度でもここでミスすると再スタート時に永久パターン防止キャラがすぐに登場するので、ここでミスしたらリセットして最初からやり直した方が手っ取り早いバランスは初心者には厳しいです。裏を返せば、それだけアーケードに忠実なバランスといえます。
当時の水準でのアーケード移植モノとして見れば出来は良好で、アクションゲーム単体として見ても操作性がよく、アクションが多彩だけに慣れるほど面白くなっていく学習性の高いゲーム性は評価できるところです。
完全にアーケード版の攻略法が使えるわけではありませんが、ファミコン版をクリアできる実力があればかなりいいところまで行けるかと思います。
確かに難しいゲームですが、コンティニューが標準で無限に使えるので、学習性の高いゲームだけに繰り返し挑戦できるのも嬉しいところです(流石に4面はコンティニューするよりも最初からやり直した方がいいですが)。
敵のアルゴリズムも凝っているので、慣れていても油断しているとミスする適度な緊張感も忍者くんシリーズらしいバランスといえます。
アーケードの完全移植版が発売されていないことを考えると、このファミコン版はアーケード版ファン必携のアイテムといえなくもありません。
当時はアーケードの完全移植が夢のまた夢の時代だったので、これ以上望むのは酷だと思います。
このソフト、実は発売当時…小学生の頃からプレイしていて、その頃はまだアーケード版の存在を知らず、
「多くあるファミコンのアクションゲームの一つ」
として遊んでいました。三角跳びをマスターする以前に、序盤の殺しどころで有名な4面がどうしてもクリアできず、
「自分にとっては激ムズゲー」
としてしばらく放置していました。
それから長い年月が経ち、ちょっとしたきっかけでアーケード版をやる機会があったのですが、その時の感想が
「おおっファミコン版とあまり変わらないじゃん!」(笑)
「おおっファミコン版とあまり変わらないじゃん!」(笑)
出会いが本来と逆になりますが(笑)、これを機に久し振りにファミコン版をやったらその移植度の高さに驚いた記憶があります。
実のところ、アーケード版は最後までクリアしていないので終盤ステージの再現度はわかりませんが、ここまで出来ていれば文句はありません。
ここまで出来がよければプレイ環境にこだわりたくなるもので、これをプレイする時、必ずといっていいほど初代アスキースティックを用意しています。
十字ボタンではやりにくい「三角跳びをしながら攻撃」がスティックだとやりやすいので、私の中ではプレイには必須の周辺機器となっています。